Money Think

お金について、勉強した事、実践している事などざっくばらんに綴ります

-第8章-てっとり早い影響力

こんにちは。健四郎です。

 

現役営業マンである僕が全8章からなる「影響力の武器」を読んで学ぶこのシリーズもついに最終章までたどり着きました。

 

継続力に難がある自分としては年内に更新出来るとは思ってもみませんでした。

前にも言いましたが、宣言すると一貫性とコミットメントの力も作用して取り組むようになりますね。

 

割と長いシリーズものになりましたので、連載達成を記念して目次を作りました。

第一回目の記事にも後で貼ります。少しでも見やすくなれば幸いです。

 

■現役営業マンが「影響力の武器」を読んで学ぶ

 ▶第1章  ▶第2章  ▶第3章  ▶第4章  ▶第5章 ▶第6章  ▶第7章  ▶第8章

-第1章- 現役営業マンが「影響力の武器」を読んで学ぶ

-第2章- 返報性 営業におけるギブアンドテイクの魔力

-第3章- コミットメントと一貫性 営業マンと登る契約への階段

-第4章- 社会的証明-だって皆がいいと言ってるから

-第5章- 好意 顧客を魅了する

-第6章- 権威〜営業における誠実な権威への服従〜

-第7章- 希少性 顧客の背中を押す見えざる手

-第8章- てっとり早い影響力

 

 

 

※影響力の武器[第3版]なぜ、人は動かされるのか-ロバート・B・チャルディーニ-を読み解いていきます。

※思いっきりネタバレします。

 

 

第8章 てっとり早い影響力

これまで、この「影響力の武器」を各章ごとに、僕の営業マンとしての現場経験なども交えながら振り返り、学んで参りました。

今回の記事ではそのまとめと、影響力の武器を営業現場で使う事に際しての注意を自戒を込めて書いていきます。

 

 

思考の近道

この本を読んだ事がある方やこの長いブログを読んで頂いた方は既にお気づきになられてると思いますが、全ての影響力の武器に共通している事柄が一つあります。

 

 

それは、思考の近道による自動応答を利用した承認誘導だと言う事です。

 

 

現代においては、私たちは非常に多くの情報に触れる機会があり、またそれを利用して判断する機会にも多く出くわします。

ほとんどの人が携帯を持ち、ネットに繋がり、膨大な情報にアクセス出来ます。

 

そういった情報過多の時代に、私たちの情報処理能力はしばしば遅れを取ってしまいます。

 

そのため私たちは何かを判断する時に、今までの章で見た様に過去の経験や世間の常識、知合いの意見を参照するなど、情報全体を俯瞰するのではなく大抵一つの信頼出来そうな情報を頼りに意思決定をします。

 

普段の生活においては、この思考の近道はストレスを少なくし、比較的ベターな判断を下すのに非常に役立ちます。

 

しかし、営業現場ではしばしばこの自動応答システムを利用され、意図せず商品を買ってしまった、という事が起こります。

 

営業マンとしては、こういった人間心理を学ぶ事で、自身の営業成績を上げる事が出来る、有利に承認誘導出来るのは今までの章で見てきた通りです。

 

ただしこれは、顧客との信頼関係を損ねない程度に使う事を条件に、という注釈がつきます。

 

なぜなら、もしもこの顧客との信頼関係を損なえば、ルート型営業であればその後の取引を停止される恐れがありますし、飛び込み営業においても、会社の悪評が回り新規開拓がしにくくなっていくからです。

 

何よりも顧客を裏切る様な承認誘導テクニックを使い続けると、自分自身の自己肯定感を大きく損ない、仕事が嫌になってしまいます。

 

そのため、この影響力の武器を応用した営業活動については全て前提として「顧客との信頼関係を壊さないか?」という問いにYESと答えられるものでないといけないと、僕は考えています。

 

この部分を意識して使用すれば、この影響力の武器は非常に強力な営業ツールになりますし、顧客のよりよい意思決定を手助けする事にも繋がるのではないでしょうか。

 

著者も本書の中で利益を得ようとする動機自体が悪いのではなく、「思考の近道への信頼性を脅かすようなやり方で利益を得ようとするあらゆる試み、これこそが本当の裏切り行為であり、私たちがどうしても我慢出来ないことなのです」と述べています。

 

また、営業マンも仕事以外では一消費者の立場として生活をしています。

 

この「顧客との信頼を損なわないように(自社と顧客両方が利益となる妥結点を探る)」という部分を意識して活動する事が、回り回って自分の利益にも還元されてくるのではないかと思います。

 

僕はまだまだ営業マンとして道半ばですが、今後もこの部分は忘れずに仕事を続けていきたいと思います。