Money Think

お金について、勉強した事、実践している事などざっくばらんに綴ります

いい投資の基準を考える イールドギャップを用いて

こんにちは、健四郎です。

 

今日は今チャレンジしている不動産賃貸業において、利回りが何%以上ならいい投資と判断出来るかを考えていきます。

 

というのもこの1年、2018年内に必ず一つは会社以外の収入源を一つ作ると目標を立て、がむしゃらに勉強しては実践を繰り返してきました。

 

お陰で低圧太陽光発電所を1基作る事になり、現在農地転用が済み、地権者全員の契約を待つとこまで来た訳ですが、不動産物件の方は内見や問い合わせ、融資相談を繰り返すも取得するまでに至っていません。

 

それで一度立ち止まって考えてみたのですが、不動産に関してはまだ明確な自分にとっていい物件が何か、基準を持っていない事に気づきました。

 

このまま続けていると、買えない状態が続く事に焦り、計算を甘めに収支予測してしまい苦労する物件を買ってしまう事態になりそうです。

 

それを防ぐためにも、改めてちゃんと自分の中の基準を作ったうえで不動産物件を探して行こうと思います。

 

どんな投資がいい投資なのか?イールドギャップから考える

どんな投資であればいい投資なのか。

基準を考えるにあたってイールドギャップを用いて考えます。

 

イールドギャップとは、投資した際の利回りと長期金利の差の事をいいます。

不動産では長期借入金利との差の事をいいます。

 

このイールドギャップが大きい程、実際に手元に残るお金が多い、いい投資と言えると考えます。

 

このイールドギャップを用いて、客観的に他の投資と比べてその不動産投資が良いのか悪いのか見ていこうと思います。 

イールドギャップの計算方法

 

イールドギャップの計算式は以下になります。

 

イールドギャップ=実質利回りーK%

 

K%とは、ローン定数の事で借入金に対する年間返済額を表します。

K%を用いる事で不動産物件を買う際の融資による借り入れ期間も計算に入れる事が出来ます。

 

実質利回りの計算

実質利回り=(収入-経費)÷総投資額

 

経費には物件を維持する為の費用や固定資産税などが含まれます。

収入は不動産賃貸業であれば家賃収入です。

 

K%計算式

K%=年間支払額(利息+元本)÷借入金額

 

以上を計算出来れば、投資初期段階におけるイールドギャップを導きだす事が出来ます。

 

 

イールドギャップを用いて各種投資を比較してみる

それでは、早速イールドギャップを使用して今取り組んでいる各種投資を比較してみます。

 

まず、不動産物件を例にとります。

 

最近ネットサーフィンをしていると、これくらいのスペックの物件はよく目にするのではないでしょうか。

 

※架空の物件です。

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これで満室想定年収360万、外壁補修歴なしのスペックと仮定します。

 

満室想定利回りは表面で10.2%です。

 

実質利回りを計算すると、ざっくりこんな感じです。

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今回想定として自己資金2割の700万、融資額2800万で計算しました。

 

適用金利、期間別に年間支払額を並べるとこうなります。

金利1.5%の25年でやっと返済比率50%...厳しいですね。

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金利別にローン定数を計算すると以下の表です。

 

ローン定数(K%)一覧

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表面利回り10.2%、実質利回りが7.4%ですので、実質利回りからK%を差し引くと、イールドギャップが計算出来ます。

 

金利別イールドギャップ一覧

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最低20年以上は組めないと返済持ち出しになる、逆ざや状態に陥ります。

 

耐用年数が残り少ない郊外物件に20年以上の長期融資をしてくれる金融機関はほぼないでしょうから、相当な指値をするか自己資金を大量投入しないと買えないですね。

 

こういった事情もあり、素人サラリーマン大家は気軽にアパート経営に参入出来ない状態です。


こういう物件は、融資相談持って行ってもほぼ土地値くらいの評価分しか融資は出ません(最近の感覚値)


無理に買うと後が大変でしょう。

 

最近のスルガ銀行TATERUの事件もあり融資は締まり気味ですので、郊外から徐々に値下がりする物件は増えていきそうです。

 

 

 

それでは、他の投資はどれくらいのイールドギャップでしょうか?

今進めている太陽光発電を例にとり見てみます。

 

低圧太陽光発電

だいたい表面利回り10%ほどで分譲物件が売り出されてます。

 

太陽光発電は経費算入出来るものが少なく、減価償却費(17年)、ローン利息、土地固定資産税、メンテナンス代(自分で清掃、除草する場合は交通費くらい)、PCS、遠隔監視システムの電気代、保険代くらいです。

 

おそらく経費率は収入の約1割ほどでしょう。

 

融資に関しては、多くの太陽光業者が信販会社と提携しています。

 

そちらのソーラーローンを利用した場合、だいたい2.2%の金利で15年の融資条件です。

 

この融資条件で2000万ほどの物件で、売電収入200万の場合

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雑な計算ですが、これくらいになります。

 

先ほどの不動産物件だと、15年ではどの適用金利でもマイナスのイールドギャップだったので、それよりはマシですね。

 

もちろん、このイールドギャップの計算はあくまで投資初期段階ですので、返済が進んだり適用金利が変わると、また変動してきます。

 

しかし、投資判断をする時の参考にはなりました。

 

 

不動産に関しては、もっと自己資金を集める必要がありますね。

1割ほどでは今の市況ではかなり厳しい事が計算して改めて分かりました。

 

今の段階では引き続き物件探索は続けつつ、イールドギャップを比較して太陽光発電よりいい条件を引き出せそうなら考える事にしてみたいと思います。